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鳥山ブログ

No.137

 家族旅行は交際費か自己負担か?

 平成30年8月9日
和田

 平成301月下旬に、東京23区内にある土木建築業の会社で2日間の税務調査がありました。 調査官は女性で上席国税調査官でした。

 その後、何度も問題となった資料の提出依頼があり、税務署からの質問に対する返答とこちらからの意見書の提出などで、何ヶ月も結論が出ずにいました。

 
【問題となった事項】

  (1)架空人件費(給与、外注費)か否か?

  (2)支払保険料の損金性

  (3)会社経費(交際費等)として認められるか否か? 

 (1)(2)についてはクリアしましたが、(3)については最後まで争うことになりました。
 
 具体的な内容は次の通りです。
 
当初、税務署はいずれも「社長に対する賞与」で、かつ、重加算税の対象(35%増し、延滞税は年度別に加重される)になるとの指摘でした。

賞与にされると、役員賞与は会社の費用にできず、また社長の個人の税金は増えるダブルパンチ・往復ビンタです。 とても承服できるものではありません・・・怒りが湧いてきました。

 ①外注、取引先等に渡したお車代
   (出金伝票はあるが領収書なし) 
 ②外注、取引先等に渡した商品券その他贈答品
   (品物、相手先
不明) 
 ③社長、奥様の漢方薬代 
 ④家族又は取引先等と行った旅行代(同行者不明)
 
 
特に③④については、租税特別措置法61-4、措置法通達61-4-1-22H15.9.9東京高裁判決をベースに税務上の交際費の3要件(支出相手、行為の形態、支出目的)を全て満たしている旨の意見書を提出しましたが、それに対する税務署の反論(あくまで個人で負担すべき費用との考え)があり、しばらく見解の相違ということで平行線をたどることになりました。

❏交際費等の定義(租税特別措置法61-4-3 
 交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人がその得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するもの

❏交際費等の支出の相手方の範囲(措置法通達61-4-1-22 
 「得意先、仕入先その他事業に関係のある者等」には、直接当該法人の営む事業に取引関係のある者だけでなく間接に当該法人の利害に関係のある者及び当該法人の役員、従業員、株主等も含む


 最終的に、①②については会社経費として認められました

 
 ③については、今後の指導事項となり修正する
には至りませんでした。
 
 当事務所の見解はあくまですべて会社負担の交際費です。
 

 ④については、今回は税務署の立場
を少し立て修正に応じましたが、「社長に対する賞与」としてではなく「社長に対する貸付金」として決着することになりました。 当然、重加算税ではなく過少申告加算税です。

 修正申告の内容は以下の通りです。

 1.法人税 : 交際費等の否認、認定利息(利率1.5%)の計上

 
 2.消費税 :  1.に伴う消費税の課税区分変更による修正

 今回は、1月に税務調査が始まり6月中旬に決着しました。

 税務署は毎年710日に異動があります。 6月には税務調査をまとめあげなくてはいけないという心理が働く筈です。 カウントダウンの中でギリギリになって交渉をまとめることは、やっかいな税務調査のテクニックのひとつです。
 
 「肉を切らせて骨を断つ」 ノウハウです。

 最終的に200万円の税金が50万円で済んだのですから、社長と奥様は大喜びで、ほっと一息でした。


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No.136

 消費税の更正の請求による調査回避

平成28729

中村


 消費税の更正の請求は税務調査になりやすい案件で、当事務所が申告した消費税の申告は税務調査もなく、認められました。

 平成
285月、東京都荒川区のB氏からご相談を頂きました。

 毎年、B氏はご自身で確定申告を行っていましたが、今年、初めて消費税課税事業者となりました。そのため、消費税の申告をした所、あまりに納付額が過大であるため、消費税を納めることができず困っているというものでした。

 ご
依頼を受け、早速、B氏のもとに伺い、消費税・所得税の確定申告書、収支内訳書、原始証憑(金銭出納帳)及び、お会計票(売上)並びに領収証(仕入・外注費及び経費)の点検を行い状況確認しました。
 
 B氏との打合せで詳しくお話を聞いた所、給与として当初申告したものは本来、外注先に対する支払であることがわかりました。B氏の業務の実態は、外注先に場所を貸し与えているに過ぎず、外注先が自らの営業で収入を稼いでいることが判明しました。このため、実質的収入は貸ホールによる飲食の提供と関連雑貨品の販売によるものであるとお客様のお話を聞き、実情を知り結論付けました。

  消費税は、売上に係る消費税から仕入れ(経費)に係る消費税を差引き残額を納める仕組みになっています。給与の場合は控除できる消費税がなく、外注費の場合は控除できる消費税があるため、給与とするか外注費とするかで納める消費税額が大きく変わってきます。

 

当初申告に給与としていたものは、外注費であり納税者の収支内訳書上の記入場所の誤りという結論に至りました。

しかし、更正の請求書をただ提出しただけでは、確実に調査になると思い、意見書と証明書類を添付し、消費税の更正の請求書を提出したところ税務調査もなく、無事決定の通知を頂きました。

これにより、80万円近くの納付額が、数万円までに減額することに成功しました。

事実に基づき証拠資料をまとめているため、仮に調査になったとしても正々堂々と調査を受ける覚悟ではありましたが、事前の備えをしっかりと行ったことにより何事も無く決定を頂けたことは、長年の経験と勘がなければ成し得ないと思います。


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No.135

 医療法人における社会保険診療報酬

平成28715

有山
 


 平成286月中旬、東京都足立区にある医療法人Aに税務調査がありました。
 この医療法人Aは都内に2つの病院を展開しており、主な収入は、社会保険診療報酬及び自由診療によるものです。この医療法人Aの他に、関連会社が2社あり、その関連会社から看護師等が派遣されていました。

 今回の税務調査で確認されたことは主に次の3点でした。

 まず、売上の計上方法についてです。

期中は現金主義で、入金があった分を売り上げ計上しています。売上の記録方法は、診療報酬の内、保険適用分は電子カルテの記録を日計表に入力し、自由診療は紙に記録していました。

調査官は総勘定元帳の売上勘定の社会保険診療報酬の計上漏れがないかを確認しました。社会保険診療報酬は2か月後に入金になるので、2か月後に入金になる分が売上計上されているかを通帳と元帳を付け合せました。決算確定時には最終月の入金額は確定していないので概算額で売上を計上している旨を説明し、実際の入金額とは若干異なっていましたが計上されているので問題は特にありませんでした。

次に薬品等の在庫状況についての確認でした。

棚卸表については毎期実地棚卸をしているので記載内容については問題ありませんでした。

薬品等の仕入を請求書で確認したときに、薬品の使用頻度が少ないのに仕入れた薬品の在庫が棚卸表に載っていませんでした。金額は20万円ぐらいでしたが、前期に在庫がなく、決算月初旬に仕入れているので明らかに在庫があると思われるとの見解で、持ち帰り検討となりました。

調査後に事務長に確認したところ、在庫表のフォーマットが前期のコピーなので、新規で仕入れた薬品が漏れてしまった可能性があるとのことでした。

(後日この在庫については金額も僅少なので、今回は指導ということなりました。)


最後にネットや新聞等の掲載に関する広告費についてでした。

ヤフー等のネット広告の掲載料を毎週定額で支払っているが、掲載期間と料金が対応していない(前払費用)ではないかとの指摘に、事務長より料金システムについて説明をしてもらいました。また、日刊新聞、雑誌等の掲載契約についてもその日の新聞の空いているスペースに入れ込む契約で、毎回掲載面積が変わり料金が調整されます。掲載した証拠として毎回新聞が送られてきます。その新聞を調査官にも見てもらい、これらについても問題とはなりませんでした。

 

今回の調査は、日ごろから毎月月次をきちんとやっているお客様で、帳票類もそろっており、税務署員からの質問にも即座に答えられ、経理内容もしっかりしていたことから、特段の問題もなく、是認という形で税務調査が終了しました。

 

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No.134

仕掛工事の期末計上

平成2863

高久
 

 6月の上旬に志木市の塗装業の会社に税務調査がありました。この会社は設立後7期目で初めての調査でした。

 当日は調査官が一人で来て、今回の調査では主に、売上と外注費について調べられました。売上について計上もれはないか、また、外注費については、請負契約書、領収書などの確認と共に、出面表の提出が求められ、実際仕事をした外注先の氏名や何日に何人仕事をしているかの売上との対応が確認されました。

 今回の調査で指摘された点は次の3点でした。
  ① 仕掛工事計上もれ
  ② 売上計上もれ
  ③ 請負契約書の印紙代不足 

 ①の仕掛工事計上もれは、決算月の売上に対して、材料費、外注費などの経費の金額が多かったため、仕掛工事があるのではなかとの指摘をうけ確認したところ、決算月に工事は完了していたが、ペンキの事故があったため請求をしていなかったことが判明しました。調査官から仕掛工事の金額はいくらか聞かれましたが、その売上に対する材料費や外注費等の金額が把握できていなかったため、簡便的な方法により期末棚卸高を計算する方法を提案しました。



 ②の売上計上もれは、現金売り上げが少額でしたが、領収書の計上が漏れていたため、未計上であることがわかりました。

 ③の請負契約書の印紙代不足は、外注先と請負契約を交わしていたのですが、継続的に契約する場合(3ヵ月超)には、第7号文書として収入印紙を4,000円貼らなければならないところ、第2号文書である200円分の収入印紙を貼っていたため、印紙税の不納付を指摘されました。

 現金の売上の計上もれ、印紙税の不足については、追加課税になりましたが、期末棚卸については簡便的な方法による計算が認められ、未請求分の売上については計上もれにならないで済みました。




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No.133

非居住者に利息を支払った場合

 

平成28513

吉田

 

 平成284月、埼玉県新座市のA社に税務調査が入りました。

 

 法人税と消費税の申告内容には問題なかったのですが、源泉所得税について指摘されました。
  A社は資金調達のため社債を発行しており、社債利息を支払った際には源泉徴収して翌月10日までに納付していました。
  調査の際、調査官に社債利息の明細を見せてくれと言われ明細を確認したところ、源泉徴収しているものと源泉徴収していないものがありました。
  社長になぜ源泉徴収していないのか聞いてみると、非居住者だからという説明を受けました。
  社長は非居住者に支払った社債利息だから源泉徴収しなくても良いものだと言っていますが、根拠は数年前に見た新聞記事とインターネットの書き込みでした。
  確かに社債利息を支払った際に非課税になる場合があるのですが、それは証券会社等が一定の要件を満たした場合に支払う社債利息です。
  一般の会社が社債利息を支払って源泉所得税が非課税になることはありません。
  この会社は自計化されており、当事務所で申告書を作成する際に源泉徴収した預り金の残高が残っていなかったので何の疑問点も抱いていませんでした。
  社長に社債利息を非居住者に支払った場合には源泉徴収する必要がある旨を説明し、納付漏れになっていた源泉所得税を納付してもらい調査が終了しました。

  なお、この会社は後日、租税条約に関する届出書と租税条約に関する源泉徴収税額の還付請求書を提出して、日本とB国との間での限度税率以上の税金の還付を受けました。


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